
格安SIMへ乗り換えるとき、データ容量ばかりを気にしていると見落としやすいのが通話料金です。
普段から電話をよく利用する人の場合、基本料金が安い格安SIMへ変更しても、通話料金が増えれば思ったほど節約できないことがあります。
そこで重要になるのが、かけ放題オプションです。
一口にかけ放題といっても、短時間の電話を対象にしたものから、長時間の通話に向いているものまで種類があります。
「電話を使うから、とりあえず完全かけ放題にしておこう」
という選び方では、必要以上の料金を払ってしまう可能性があります。
反対に、かけ放題を付けずに頻繁に電話をすると、通話料が予想以上に高くなることもあります。
この章では、自分の電話の使い方に合わせて、無駄の少ないかけ放題を選ぶ方法を詳しく解説していきます。
かけ放題は主に3つのタイプに分けて考える
格安SIMの通話オプションは、サービスによって内容が異なりますが、大きく分けると次のようなタイプがあります。
- 短時間の通話が無料になるタイプ
- 一定時間分の通話が定額になるタイプ
- 時間を気にせず通話できる完全かけ放題タイプ
短時間かけ放題は、1回の電話が数分程度で終わる人に向いています。
たとえば、
「今から帰る」
「予約時間を変更したい」
「今日の営業時間を確認したい」
といった短い電話を頻繁にする人です。
一方、毎月一定時間分まで定額になるタイプは、短い電話だけでなく、ときどき少し長く話す人にも使いやすい場合があります。
そして完全かけ放題は、仕事や家族との連絡などで長電話が多い人に向いています。
同じ「電話をよくする人」でも、1回あたりの通話時間によって適したオプションは変わります。
短い電話を何度もする人は短時間かけ放題が便利
1回の電話は短いものの、発信回数が多い人は短時間かけ放題を検討してみましょう。
たとえば、仕事で簡単な確認電話をする人や、病院・飲食店・美容院などへ頻繁に電話をする人です。
1回2〜3分程度なら、それほど大きな料金には感じないかもしれません。
しかし、それが1か月に何十回も続けば、通話料金は積み重なっていきます。
短時間かけ放題なら、対象となる時間以内で通話を終えれば、何度電話しても追加の通話料金を抑えやすくなります。
このタイプで特に大切なのは、普段の電話が何分くらいで終わっているのかを確認することです。
ほとんどの電話が数分以内で終わっているなら、完全かけ放題まで付けなくても十分な場合があります。
逆に、短時間かけ放題を契約しているのに、毎回その無料時間を超えて長電話をしているなら、別のオプションを検討したほうがよいでしょう。
長電話が多いなら完全かけ放題を比較する
家族や仕事関係の人と長時間話すことが多い場合は、完全かけ放題が向いている可能性があります。
たとえば、
- 仕事の打ち合わせを電話でする
- 離れて暮らす家族と長電話をする
- 固定電話へ頻繁に連絡する
- 問い合わせや相談で長時間話すことが多い
という人です。
このような使い方では、短時間かけ放題を付けていても、無料時間を超えた部分に通話料金がかかることがあります。
毎月の通話料が大きくなっているなら、完全かけ放題の月額料金と比較してみましょう。
毎月2,000円程度の通話料金が発生しているのに、かけ放題が月1,500円程度で利用できるのであれば、かけ放題に変更したほうが安くなる可能性があります。
さらに完全かけ放題には、
通話時間を気にしなくてよい
というメリットもあります。
料金を気にして必要な会話を急いで終わらせる必要がなくなるため、電話を頻繁に使う人にとっては安心感があります。
「何分話したら元が取れるか」を計算してみる
かけ放題を付けるべきか迷ったら、簡単な損益分岐を計算してみましょう。
考え方はシンプルです。
かけ放題の月額料金と、通常通話をした場合の月間通話料金を比較するだけです。
たとえば、あるかけ放題オプションが月額1,200円だとします。
通常通話だけなら毎月500円程度しか使わない人の場合、かけ放題を付けると毎月700円多く払うことになります。
年間では、
700円 × 12か月 = 8,400円
です。
一方、毎月1,800円程度の通話料金が発生しているのであれば、月額1,200円のかけ放題によって毎月600円程度抑えられる可能性があります。
年間なら7,200円です。
このように数字にしてみると、
「念のため付ける」のか、「付けたほうが本当に安い」のか
を判断しやすくなります。
専用アプリや発信方法の条件にも注意する
通話料金を比較するときは、料金だけではなく発信方法にも注意が必要です。
サービスによっては、特定の通話機能や専用アプリなどを利用することで、料金が安くなる仕組みが用意されている場合があります。
その場合、指定された方法を使わずに通常の電話アプリから発信すると、想定していた料金にならないこともあります。
契約前には、
- 標準の電話アプリから発信できるのか
- 特定のアプリが必要なのか
- かけ放題の対象外となる番号があるのか
- 国際電話などは対象になるのか
といった条件を確認しておきましょう。
特に仕事で電話を使う人は、操作方法が複雑だと毎日の小さなストレスになることがあります。
安さだけでなく、普段と同じ感覚で電話できるかどうかも重要なチェックポイントです。
家族や友人との長電話はインターネット通話も活用する
すべての電話を通常の音声通話で行う必要はありません。
家族や友人との会話であれば、LINEなどのインターネット通話を利用できることがあります。
特に自宅のWi-Fiにつないでいるときなら、スマホ回線の通常通話料金を気にせず長時間話しやすくなります。
たとえば、
お店や病院への電話は通常通話、家族との長電話はLINE通話
というように使い分ける方法があります。
この使い分けによって、完全かけ放題が必要なくなる人もいるでしょう。
ただし、インターネット通話は通信環境によって音質や安定性が変わることがあります。
また、企業や行政機関などへ電話する場合には通常の電話番号へ発信する必要があります。
そのため、通常通話を完全になくすのではなく、相手や用途によって使い分けることがポイントです。
かけ放題は一度契約したら放置しない
スマホの使い方は、生活環境によって変化します。
以前は仕事で毎日電話していた人でも、職場が変わって電話をほとんど使わなくなることがあります。
反対に、これまでLINE中心だった人が、仕事の都合で通常通話を頻繁に利用するようになることもあるでしょう。
それにもかかわらず、何年も同じ通話オプションを付けたままにしていると、無駄な料金を払い続ける可能性があります。
おすすめなのは、数か月に一度、あるいは料金プランを見直すタイミングで、
- 毎月の通話時間
- 通話料金
- かけ放題の利用状況
- LINE通話などの利用状況
を確認することです。
たとえば完全かけ放題を付けているのに、過去3か月ほとんど電話をしていなければ、オプションを変更することで節約できる可能性があります。
通話オプションも、データ容量と同じように生活に合わせて調整するものと考えておきましょう。
まとめ
電話をよく利用する人が格安SIMへ乗り換える場合は、基本料金だけではなく通話料金とかけ放題の内容を必ず確認する必要があります。
自分に合った選び方の目安は、
- 電話が少ない人:かけ放題なしを検討する
- 短い電話が多い人:短時間かけ放題を検討する
- 長電話が多い人:完全かけ放題を比較する
という考え方です。
そして迷った場合は、現在の毎月の通話料金と、かけ放題の月額料金を比較してみましょう。
かけ放題のほうが安いなら利用する価値がありますし、通話料のほうが安いなら無理にオプションを付ける必要はありません。
また、家族や友人との長電話にLINEなどのインターネット通話を使えば、通常通話を減らせる可能性があります。
「電話を使うからかけ放題」ではなく、「どんな電話をどれくらい使うのか」で選ぶことが大切です。
月数百円の通話オプションでも、何年も使えば大きな金額になります。
必要なものだけを残し、不要になったオプションを外す。
その積み重ねが、無理のない通信費節約につながります。
次章では、通常の電話だけに頼らず、LINE通話や無料通話を活用して通話料をさらに抑える方法を詳しく見ていきます。

