
一人分のスマホ代を見直すだけでも、年間では大きな節約になることがあります。
そして、その効果がさらに大きくなるのが家族全員の通信費を見直した場合です。
家族4人でそれぞれ大手キャリアを利用していると、毎月の通信費が2万円を超えている家庭も珍しくありません。
一人ずつ見れば数千円の差でも、家族全員分を合計すると年間では10万円以上の違いになる可能性があります。
ただし、単純に全員を一番安い格安SIMへ変更すればよいわけではありません。
家族によってスマートフォンの使い方は違います。
父親は仕事で電話が多く、母親はWi-Fi中心、子どもは動画やSNSをよく使う、といったこともあるでしょう。
この章では、家族全体のスマホ料金をどのように見直せば、無理なく大きな節約につなげられるのかを具体例とともに解説していきます。
家族4人なら月数千円の差が大きな金額になる
まず、わかりやすい例で考えてみましょう。
家族4人がそれぞれ月額6,000円の通信料金を支払っているとします。
家族全体では、
6,000円 × 4人 = 24,000円
です。
1年間では、
24,000円 × 12か月 = 288,000円
になります。
ここから格安SIMなどへ変更し、一人あたりの平均通信料金を月2,500円まで下げられたとします。
家族4人では、
2,500円 × 4人 = 10,000円
です。
年間では120,000円となります。
元の288,000円と比較すると、差額は、
288,000円 − 120,000円 = 168,000円
です。
もちろん、これは一例であり、実際の節約額は契約内容によって異なります。
それでも、家族の人数が増えるほど通信費見直しの効果が大きくなりやすいことはイメージできるでしょう。
家族全員を同じプランにする必要はない
家族で格安SIMへ乗り換えるとき、
「全員同じ会社、同じプランにしなければならない」
と思ってしまう人もいます。
しかし、必ずしもそうする必要はありません。
家族それぞれの使い方に合わせて、異なる容量やオプションを選んでもよいのです。
たとえば、
- 父親:仕事の電話が多いため、かけ放題付き
- 母親:自宅Wi-Fi中心なので小容量プラン
- 高校生:SNSや動画が多いため中容量〜大容量
- 小学生:連絡用が中心なので小容量プラン
という分け方が考えられます。
全員を20GBプランに統一すると管理は簡単かもしれません。
しかし、ほとんどデータを使わない人まで大容量にしてしまえば、その分だけ無駄が生まれます。
「家族だから同じ」ではなく、「一人ひとりに合った契約にする」ことが、家族全体の通信費を下げるコツです。
まずは家族全員のデータ使用量を並べてみる
家族のスマホ料金を見直すときは、いきなり格安SIMを比較するより、現在の使用状況を一覧にしてみるとわかりやすくなります。
たとえば、次のように整理します。
- 父:月12GB、通話多め
- 母:月3GB、通話少なめ
- 長男:月18GB、動画視聴多め
- 長女:月2GB、LINE中心
このように並べるだけで、全員が同じプランである必要がないことがわかります。
さらに、現在の料金も横に書き出します。
すると、
「母と長女は小容量で十分そう」
「父は通信量より通話オプションを重視したほうがよい」
「長男は大容量でも料金が安いサービスを探したほうがよい」
というように、家族ごとの優先条件が見えてきます。
家族全員のスマホ代を一括りにせず、一人ずつ分解して考えると無駄を見つけやすくなります。
家族割がなくなっても総額では安くなることがある
大手キャリアから格安SIMへ乗り換えるとき、気になるのが家族割です。
「今は家族割があるから、乗り換えないほうが得なのでは?」
と考える人もいるでしょう。
確かに、乗り換えることで現在の家族割が適用されなくなる場合があります。
しかし、大切なのは割引額ではなく、割引後の最終支払額です。
たとえば、現在の料金が一人7,000円で、家族割によって1,000円引きになり、実際には6,000円払っているとします。
一方、格安SIMなら割引なしでも月2,500円だったとします。
この場合、家族割がなくても格安SIMのほうが月3,500円安くなります。
4人家族なら、毎月14,000円の差です。
年間では、
14,000円 × 12か月 = 168,000円
になります。
「割引がなくなる=損」とは限りません。
必ず最終的な支払総額で比較しましょう。
子どものスマホは使いすぎ対策も一緒に考える
家族で格安SIMを利用する場合、子どものスマートフォンについては料金だけでなく、データ使用量の管理も重要です。
子どもは動画、ゲーム、SNSなどでデータ容量を多く使うことがあります。
だからといって最初から無制限に近い大容量プランへするのではなく、生活に合った容量を選びながら、使い方も一緒に考えるとよいでしょう。
たとえば、
- 自宅ではWi-Fiを利用する
- アプリの更新はWi-Fi環境で行う
- 動画は高画質にしすぎない
- 毎月のデータ使用量を一緒に確認する
といったルールを決める方法があります。
単に「使うな」と制限するのではなく、データ容量には料金がかかっていることを教える機会にもなります。
格安SIMをきっかけに、家族で通信費について話し合うのもよいでしょう。
家族全員を一度に乗り換えなくてもよい
家族4人、5人分を一度に乗り換えるとなると、手続きが大変に感じるかもしれません。
その場合は、無理に全員同時に変更する必要はありません。
まずは自分の回線だけ格安SIMへ変更し、実際に使ってみる方法があります。
そこで、
- 通信速度に問題がないか
- 生活圏で電波に不満がないか
- 設定やサポートに困らないか
- 本当に料金が安くなったか
を確認します。
問題なければ、その経験をもとに家族の回線も順番に変更していけばよいのです。
特にスマートフォンの設定に不慣れな家族がいる場合は、一人ずつ進めたほうがトラブルに対応しやすくなります。
「全員一気に変えなければ節約にならない」と考える必要はありません。
まず一回線から始めるだけでも、通信費の見直しはスタートできます。
浮いたお金の使い道を家族で決めると続けやすい
家族全員でスマホ料金を見直すと、節約額が大きくなる可能性があります。
そこでおすすめなのが、浮いたお金の使い道を家族で決めておくことです。
たとえば毎月1万円の通信費を節約できたなら、1年間で12万円です。
この12万円を、
- 家族旅行
- 子どもの教育費
- 貯金
- 家電の買い替え
- 将来のための資金
などへ回すことができます。
「スマホ代を削られた」と感じるより、
「通信費を見直して、その分を家族のために使う」
と考えたほうが、家族全員が協力しやすくなるでしょう。
節約は我慢そのものが目的ではありません。
必要性の低い支出を減らし、より価値を感じるところへお金を移すことが目的です。
まとめ
家族全員のスマホ料金を見直すと、一人だけ格安SIMへ変更するよりも大きな節約効果が期待できます。
一人あたり毎月3,000円安くなれば、4人家族では月12,000円です。
年間なら、
12,000円 × 12か月 = 144,000円
になります。
ただし、家族全員に同じプランを当てはめる必要はありません。
大切なのは、
- 一人ひとりのデータ使用量を確認する
- 通話の多さを確認する
- 家族割がなくなった後の総額を見る
- 子どもの使い方も考える
- 必要なら一人ずつ順番に乗り換える
ということです。
家族の通信費は、「家族セット」で考えるより、「一人ずつ最適化して最後に合計する」ほうが無駄を見つけやすくなります。
毎月の差は数千円でも、家族の人数と年月が積み重なると大きな金額になります。
そして、そのお金を旅行や教育費、貯金などへ回せば、通信費の見直しが家族全体の生活を改善するきっかけになります。
家族の中でも、特に料金プランを慎重に選びたいのが子どものスマートフォンです。
次章では、子どものスマホ代を安くしながら、安心して持たせるための格安SIM活用術を詳しく解説していきます。

