
大手キャリアから格安SIMへ乗り換えるとき、意外と見落としやすいのがキャリアメールです。
長年同じ通信会社を利用してきた人の中には、普段の連絡だけでなく、銀行やネット通販、各種会員サービスの登録先としてキャリアメールを使っている人もいるでしょう。
その状態で何も確認せずに乗り換えると、
「重要なメールを受け取れなくなった」
「ログイン用のメールアドレスが使えなくなった」
といった問題が起こる可能性があります。
ただし、事前に登録状況を整理しておけば、それほど慌てる必要はありません。
この章では、格安SIMへ乗り換える前に、キャリアメールを使っている人がやっておきたい準備を順番に解説します。
まずキャリアメールをどこで使っているか確認する
最初にやるべきことは、現在のキャリアメールをどのサービスに登録しているのか洗い出すことです。
普段メールをほとんど使っていない人でも、昔登録したサービスにキャリアメールが残っていることがあります。
特に確認しておきたいのは、
- 銀行や証券会社
- クレジットカード
- ネット通販サイト
- SNS
- 動画や音楽の配信サービス
- 学校や仕事関係の連絡先
- 各種会員サイト
- パスワード再設定用の連絡先
などです。
重要なのは、普段メールが届いているサービスだけではありません。
ログインIDや本人確認、パスワード再設定にキャリアメールを使っていないかまで確認しておきましょう。
通信会社に依存しないメールアドレスを用意する
今後も通信会社を自由に変更したいのであれば、キャリアメール以外のメールアドレスを用意しておくと便利です。
たとえば、通信会社とは独立したメールサービスを使えば、将来また別の格安SIMへ乗り換えてもメールアドレスを変更する必要がありません。
これには大きなメリットがあります。
一度、銀行や通販サイト、SNSなどの登録メールアドレスを変更しておけば、次回の通信会社変更では同じ作業を繰り返さずに済むからです。
「通信会社を変えるたびにメールアドレスも変える」状態から抜け出すことができます。
格安SIMへの乗り換えを機に、メールアドレスを通信契約から切り離しておくと、今後の料金見直しもずっと簡単になります。
重要なサービスから優先して登録メールを変更する
キャリアメールを使っているサービスが多い場合、すべてを一気に変更しようとすると大変です。
そこで、重要度の高いものから順番に変更していきましょう。
優先順位をつけるなら、まずは、
- 銀行や証券会社
- クレジットカード
- 携帯電話や公共料金
- ネット通販
- 仕事や学校関連
- 重要な会員サービス
などから始めると安心です。
特に、お金に関係するサービスや本人確認に使うものは早めに変更しておきましょう。
そのあとで、SNSや娯楽系サービスなどを順番に変更していけば、負担を減らせます。
一日ですべて終わらせる必要はありません。
乗り換え予定日の少し前から、少しずつ整理しておくのがおすすめです。
パスワード再設定用のメールアドレスにも注意する
見落としやすいのが、パスワード再設定用のメールアドレスです。
普段ログインできているサービスは、登録メールアドレスを意識する機会がほとんどありません。
しかし、パスワードを忘れたときに、登録メールアドレスへ再設定用のリンクが送られることがあります。
そのときに以前のキャリアメールが使えなくなっていると、再設定が面倒になる可能性があります。
そのため、重要なサービスでは、
- 登録メールアドレス
- 予備のメールアドレス
- 電話番号
- 二段階認証の設定
も確認しておきましょう。
「今ログインできるから大丈夫」ではなく、「もしログインできなくなったときに復旧できるか」まで確認しておくことが大切です。
メール持ち運びサービスを利用できる場合もある
どうしても現在のキャリアメールを使い続けたい場合は、通信会社によって提供されているメール持ち運びサービスを利用できることがあります。
これは、通信契約を他社へ変更したあとも、一定の条件や料金で以前のメールアドレスを継続利用できる仕組みです。
長年同じアドレスを使っていて、すぐにすべての登録先を変更するのが難しい人には便利です。
ただし、利用条件や料金、申し込み期限などはサービスによって異なります。
そのため、利用を検討する場合は、乗り換え前に現在の通信会社の公式案内を確認しておきましょう。
「乗り換えたあとで考えよう」と放置すると、手続きのタイミングを逃す可能性があります。
メールを引き続き使いたい人ほど、早めの確認が大切です。
家族や友人にも新しいメールアドレスを知らせておく
キャリアメールを家族や友人との連絡に使っている場合は、新しいメールアドレスを事前に伝えておきましょう。
最近はLINEやSNSで連絡する人が増えていますが、親世代や仕事関係の相手など、今でもメールを使う人は少なくありません。
特に、長年同じキャリアメールを使っていた場合は、相手の連絡先に古いアドレスだけが登録されていることがあります。
乗り換え前に、
「今後はこちらのメールアドレスを使います」
と伝えておけば、連絡が途切れるのを防げます。
また、自分のスマートフォンの連絡先に新しいメールアドレスを登録しておくと、後から確認しやすくなります。
乗り換え直前ではなく数日前から準備しておく
キャリアメールの整理は、格安SIMへ乗り換える当日に始めるのではなく、数日前から準備するのがおすすめです。
登録先が多いと、思った以上に時間がかかるからです。
また、メールアドレス変更時に確認メールが送られたり、本人確認が必要になったりするサービスもあります。
旧メールアドレスが使えるうちに手続きを済ませておけば、トラブルを避けやすくなります。
たとえば、
- 1日目:金融・決済サービス
- 2日目:通販・会員サービス
- 3日目:SNS・娯楽系サービス
- 4日目:家族や知人への連絡
というように分けてもよいでしょう。
乗り換え前の数日間を「メール整理期間」にすると、無理なく進められます。
まとめ
キャリアメールを使っている人が格安SIMへ乗り換える場合は、事前の整理が非常に重要です。
特に確認したいのは、
- どのサービスにキャリアメールを登録しているか
- 新しいメールアドレスを用意したか
- 重要サービスの登録先を変更したか
- パスワード再設定先を確認したか
- メール持ち運びサービスが必要か
- 家族や知人へ新しいアドレスを知らせたか
という点です。
キャリアメールを長年使っている人ほど、最初の整理には少し手間がかかります。
しかし、一度通信会社に依存しないメールアドレスへ変更しておけば、次回からの乗り換えはかなり楽になります。
メールアドレスを通信会社から独立させることは、将来の通信費見直しを自由にするための準備でもあります。
格安SIMへの乗り換えは、単に毎月の料金を下げるだけではありません。
これまで当たり前のように使っていた契約やサービスを整理し、自分に必要なものだけを残す機会でもあります。
そして、一人分の通信費を見直すだけでも節約効果がありますが、その効果がさらに大きくなるのが家族全員での乗り換えです。
次章では、家族全員で格安SIMに変更すると年間でどのくらいの節約につながる可能性があるのかを、具体例とともに解説します。

