
格安SIMへ乗り換えたのに、
「思ったほどスマホ代が安くならなかった」
という人もいます。
格安SIMは通信費を下げやすいサービスですが、契約を変更しただけで自動的に最安になるわけではありません。
データ容量が大きすぎたり、使っていないオプションを付けていたり、通話料や追加データが増えていたりすると、せっかく乗り換えても節約効果が小さくなります。
さらに、端末代金までスマホ代として考えているため、実際には通信料金が安くなっているのに「安くなっていない」と感じるケースもあります。
この章では、格安SIMへ乗り換えたのに料金が下がらない人によくある共通点と、その改善方法を解説していきます。
必要以上に大きなデータ容量を契約している
格安SIMへ変更したあとも、大容量プランを選び続けていると、節約効果が小さくなることがあります。
たとえば毎月5GB程度しか使っていないのに、30GBのプランを契約しているようなケースです。
「容量が多いほうが安心だから」
という理由で選ぶ人もいますが、毎月大量に余っているのであれば、その安心感のために料金を払っていることになります。
一度、過去3か月程度のデータ使用量を確認してみましょう。
たとえば、
- 1か月目:4.2GB
- 2か月目:5.1GB
- 3か月目:4.7GB
程度で安定しているなら、30GBが必要かどうかを見直す余地があります。
格安SIMへ乗り換えるだけではなく、データ容量まで自分に合わせることで節約効果が大きくなります。
データ容量が少なすぎて毎月追加購入している
反対に、節約を意識しすぎて容量を小さくしすぎるのも問題です。
普段8GB程度使う人が3GBプランを契約すれば、月の途中で容量が不足する可能性があります。
そのたびに追加データを購入していれば、基本料金は安くても最終的な支払いは高くなります。
たとえば、
基本料金1,000円+追加データ1,500円=2,500円
となっているなら、最初から月2,000円程度の余裕あるプランを選んだほうが安い場合があります。
毎月追加データを購入している人は、それが「プラン変更のサイン」だと考えましょう。
最安プランを維持することが目的ではありません。
追加料金まで含めた月間の支払総額を安くすることが本当の目的です。
使っていないオプションを付けたままにしている
格安SIMでも、さまざまな有料オプションが用意されていることがあります。
たとえば、
- かけ放題
- 端末保証
- セキュリティサービス
- 留守番電話
- 動画や音楽サービス
- 追加サポート
などです。
もちろん必要なものなら問題ありません。
しかし、キャンペーンの条件で加入して、そのまま忘れているケースには注意が必要です。
月額500円のオプションが2つあれば、毎月1,000円です。
年間では、
1,000円 × 12か月 = 12,000円
になります。
格安SIMの基本料金を数百円比較するより、使っていないオプションをひとつ解約するほうが節約効果が大きいこともあります。
月額料金だけではなく、契約中のオプション一覧も定期的に確認しましょう。
通話料金が想定以上に増えている
格安SIMへ変更したことで基本料金は安くなったのに、電話料金が増えてしまうことがあります。
特に、大手キャリア時代にかけ放題を利用していた人が、格安SIMへの変更時に通話オプションを外した場合は注意が必要です。
以前は気にせず電話できていたため、その感覚のまま長電話を続けていると、従量課金の通話料が積み重なることがあります。
毎月の請求明細を確認して、通話料が高くなっていないか見てみましょう。
もし毎月の通話料金がかけ放題オプションより高いのであれば、オプションを付けたほうが安くなる可能性があります。
逆に電話をほとんど使っていないのに完全かけ放題を付けているなら、外すことで節約できます。
通話オプションは「付けるか外すか」ではなく、自分の通話量に合っているかで判断することが重要です。
端末代金まで通信料金だと思っている
「格安SIMへ変えたのに毎月5,000円以上払っている」
という場合、請求の中にスマートフォン本体の代金が含まれていないか確認してみましょう。
たとえば、
- 格安SIMの通信料金:月1,500円
- スマートフォン本体:月3,500円
なら、毎月の支払いは5,000円です。
この場合、通信料金そのものは十分安くなっています。
高く見える原因は端末代金です。
スマートフォン本体の支払いが終われば、月額負担は大きく下がります。
また、新しい高額端末へ頻繁に買い替えていると、格安SIMで節約した金額以上に端末代を使ってしまうこともあります。
通信費と端末代は必ず分けて確認する。
これだけで、乗り換えの節約効果を正確に判断できます。
スマホ以外の通信費が増えている
格安SIMへ乗り換えたことでスマホ料金は安くなったものの、家計全体では通信費が変わらないケースもあります。
たとえば、大手キャリアから乗り換えたことで自宅インターネットとのセット割が終了し、自宅回線の料金が上がった場合です。
また、データ容量の小さい格安SIMへ変更したために、新しく高額なモバイルWi-Fiを契約しているケースもあります。
こうなると、スマホ単体では節約できても、家庭全体では支出が変わらないことがあります。
そのため、確認したいのは、
- 家族全員のスマホ料金
- 自宅インターネット料金
- モバイルWi-Fi料金
- 通信関連の有料サービス
です。
「格安SIMはいくらか」ではなく、「通信に毎月いくら払っているか」を合計して考えることが大切です。
乗り換えたことで満足して料金を見直していない
格安SIMへ乗り換えること自体が目的になってしまう人もいます。
乗り換え直後は最適だった料金プランでも、生活が変われば必要なデータ容量も変化します。
たとえば、以前は毎日通勤していた人が在宅勤務になれば、自宅Wi-Fiを使う時間が増えます。
すると、以前は10GB必要だった人でも3GB程度で足りるようになるかもしれません。
反対に外出が増えたなら、容量を大きくしたほうが追加料金を減らせることもあります。
そこで、半年から1年に一度は、
- 毎月何GB使っているか
- 通話オプションは必要か
- 使っていないサービスはないか
- もっと自分に合う料金プランがないか
を確認しましょう。
格安SIMは、乗り換えた瞬間ではなく、使い続けながら調整することで節約効果を維持できます。
まとめ
格安SIMへ乗り換えたのに思ったほど安くならない場合、通信会社そのものではなく、契約内容に原因があることがあります。
特に確認したいのは、
- データ容量が大きすぎないか
- 毎月追加データを購入していないか
- 不要なオプションを付けていないか
- 通話料金が増えていないか
- 端末代金と通信費を混同していないか
- 自宅回線を含めた通信費全体が増えていないか
- 乗り換え後に一度も見直していないのではないか
という点です。
格安SIMへ変更しただけで安心するのではなく、最初の請求が出たら一度内訳を確認しましょう。
さらに数か月利用したあとに、データ使用量や通話量を見直せば、自分に本当に合ったプランへ調整できます。
格安SIMで節約するポイントは、「安い会社へ移ること」だけではありません。「安い状態を維持すること」です。
月額料金を100円、200円と細かく比較することも大切ですが、不要なオプションや余りすぎるデータ容量を整理するほうが、大きな節約につながる場合があります。
そして毎月わずかな差でも、長期間続けば無視できない金額になります。
次章では、毎月500円・1,000円という小さな通信費の差が、10年間でどれほど大きな金額になるのかを具体的に計算しながら解説していきます。

