
格安SIMで通信費を下げたいなら、スマートフォンの料金だけを見るのではなく、自宅のWi-Fiとの組み合わせまで考えることが重要です。
自宅にインターネット回線がある人は、家にいる間の通信をWi-Fiへ任せることで、スマートフォン側のデータ使用量を大きく減らせます。
その結果、これまで20GBや30GBのプランを使っていた人でも、より小さく安い格安SIMへ変更できる可能性があります。
ただし、注意したいのは、
「スマホ代だけ安くなればよい」
という考え方です。
自宅のインターネット料金が高すぎれば、格安SIMにしても家庭全体の通信費は思ったほど下がりません。
この章では、格安SIMと自宅Wi-Fiを上手に組み合わせながら、スマホ代とインターネット代を含めた通信費全体を節約する方法を解説していきます。
自宅の通信はできるだけWi-Fiに任せる
自宅にWi-Fiがあるなら、家にいる間はできるだけスマートフォンをWi-Fiへ接続して使いましょう。
自宅で利用することが多い、
- YouTubeなどの動画視聴
- SNS
- ゲーム
- アプリのダウンロード
- 写真や動画のバックアップ
- OSやアプリのアップデート
といった通信をWi-Fi経由にすれば、格安SIM側のデータ容量をほとんど使わずに済みます。
特に動画やゲームの更新は通信量が多くなりやすいため、Wi-Fiとの相性が非常によい部分です。
自宅での大量通信をWi-Fiへ移せれば、モバイル回線は外出中だけ利用すればよくなります。
「家ではWi-Fi、外では格安SIM」という役割分担をすることが、通信費節約の基本です。
格安SIMは外出先で必要な容量だけ契約する
自宅Wi-Fiをしっかり活用できるようになったら、次に格安SIM側のデータ容量を見直します。
重要なのは、スマートフォンを一日何時間使うかではありません。
外出先で何GB使っているかです。
たとえば、家では毎日何時間も動画を見る人でも、そのすべてをWi-Fiで視聴しているなら、モバイル通信の使用量は数GB程度かもしれません。
その場合、大容量プランを契約し続ける必要性は低くなります。
外出先での利用が、
- LINE
- Web検索
- 地図アプリ
- ニュース
- 短時間のSNS
程度なら、小容量から中容量のプランでも十分なことがあります。
格安SIMでは「一か月に使う総データ量」ではなく、「Wi-Fiがない場所で必要な量」を考えると、適切なプランを選びやすくなります。
スマホ代と自宅回線を合計して比較する
通信費を本気で節約するなら、スマートフォン料金だけを見てはいけません。
自宅のインターネット回線を含めた合計金額で考える必要があります。
たとえば、
- 自宅インターネット:月5,000円
- 格安SIM:月2,000円
なら、一人暮らしの場合の通信費は月7,000円です。
一方、スマートフォンだけで大容量通信を行い、自宅回線を契約しない場合が月6,000円なら、後者のほうが合計では安いこともあります。
逆に家族4人が自宅Wi-Fiを共有する場合、固定回線の料金は同じでも、一人ひとりのスマホプランを小さくできるため、Wi-Fiを使ったほうが家族全体では安くなる可能性があります。
自宅Wi-Fiが得かどうかは、家族構成や利用状況によって変わります。
必ず、
「自宅回線+家族全員のスマホ代」
で比較してみましょう。
家族が多いほど自宅Wi-Fiを活用しやすい
家族で暮らしている場合、自宅Wi-Fiのメリットはさらに大きくなります。
固定回線は、一度契約すれば家族複数人で共有できます。
たとえば4人家族で、自宅Wi-Fiを使うことによって一人あたりのスマホ料金を毎月1,500円下げられたとします。
家族全体では、
1,500円 × 4人 = 6,000円
の差です。
年間では、
6,000円 × 12か月 = 72,000円
になります。
実際には自宅回線の料金も考える必要がありますが、もともとパソコンやテレビ、ゲーム機などのために固定回線を使っている家庭なら、その回線をスマートフォンにも積極的に利用したほうが効率的です。
家族全員が自宅でモバイル通信を使い続けるより、固定回線をみんなで共有し、各スマホを小容量化するほうが合理的な場合があります。
セット割がなくなっても本当に損か計算する
大手キャリアを利用していると、自宅インターネットとのセット割を受けていることがあります。
そのため、格安SIMへ変更すると、
「セット割がなくなるから損なのでは?」
と不安になることもあるでしょう。
しかし、割引がなくなることと、家計全体が高くなることは同じではありません。
たとえば、大手キャリアでスマホ料金が月6,000円からセット割によって1,000円引かれ、5,000円になっているとします。
格安SIMなら割引なしでも月2,000円だった場合、セット割がなくなっても毎月3,000円安くなります。
家族4人なら、その差は毎月12,000円です。
「割引がなくなるから損」と考えるのではなく、割引がなくなった後に最終的な支払額がいくらになるのかを確認することが重要です。
場合によっては、自宅回線そのものも別のサービスへ見直すことで、さらに通信費を下げられる可能性があります。
一人暮らしなら自宅回線が本当に必要か考える
自宅Wi-Fiは便利ですが、すべての人に固定回線が必要なわけではありません。
特に一人暮らしで、
- 日中はほとんど外出している
- パソコンをあまり使わない
- 動画もスマートフォンで少し見る程度
- オンラインゲームをしない
という人の場合、自宅回線を持たず、スマートフォンの大容量プランだけで済ませたほうが安い可能性があります。
反対に、
- 在宅勤務が多い
- 動画を長時間見る
- パソコンを毎日使う
- オンラインゲームをする
- 複数の機器をネットにつなぐ
という人は、自宅Wi-Fiがあったほうが快適です。
通信費節約では、
「固定回線は必須」「格安SIMだけが最安」と決めつけないこと
が大切です。
自分の生活に必要な通信環境を一度整理してみましょう。
年に一度は通信費全体を見直す
格安SIMと自宅Wi-Fiの最適な組み合わせは、一度決めたら永遠に同じというわけではありません。
生活環境は変わります。
たとえば、
- 在宅勤務になった
- 引っ越した
- 家族が増えた
- 子どもがスマホを持ち始めた
- 外出する機会が減った
といった変化があれば、必要な通信環境も変わります。
以前は20GB必要だった人でも、在宅勤務で自宅Wi-Fiを使う時間が増えれば、3GBや5GB程度で足りるようになるかもしれません。
反対に外出が増えれば、データ容量を増やしたほうが快適になることもあります。
そこで、年に一度程度、
- 自宅回線の料金
- スマホのデータ使用量
- 格安SIMの料金
- 家族全体の通信費
を確認しましょう。
通信費は「一度安くしたら終わり」ではなく、生活に合わせて定期的に整えることで節約を続けられます。
まとめ
格安SIMと自宅Wi-Fiを上手に組み合わせれば、スマートフォンの便利さを大きく損なわずに通信費を節約できます。
基本となる考え方は、
- 自宅ではWi-Fiを使う
- 外出先で必要な分だけ格安SIMを契約する
- スマホ代と自宅回線を合計して比較する
- セット割より最終支払額を見る
- 家族構成や生活スタイルに合わせて見直す
というものです。
特に家族が多い家庭では、自宅Wi-Fiを共有しながら、一人ひとりのスマホを小容量プランにすることで、大きな節約につながる可能性があります。
一方、一人暮らしで通信量が少ない場合は、自宅固定回線を持たないほうが安くなることもあります。
通信費節約で本当に見るべきなのは、「スマホがいくらか」でも「Wi-Fiがいくらか」でもありません。
生活に必要な通信環境を全部そろえたとき、合計でいくら払っているのか。
この数字です。
スマホと自宅回線を別々に考えるのではなく、ひとつの通信費として整理すれば、これまで見えなかった無駄が見つかることがあります。
次章では、日常生活から少し離れて、海外旅行や海外出張でもスマートフォンの通信費を抑える方法を詳しく解説していきます。

