
格安SIMへ乗り換えるだけでも、毎月の通信費を下げられる可能性があります。
さらに、乗り換え時に用意されているキャンペーンを上手に活用すれば、初期費用や端末代まで抑えられる場合があります。
しかし、キャンペーンにはさまざまな条件があります。
「最大20,000円相当還元」と書かれていても、誰でも無条件で最大額を受け取れるとは限りません。
また、還元を受けるために不要なオプションへ加入し、そのまま解約を忘れてしまえば、せっかくのお得分が少なくなってしまいます。
キャンペーンは、使い方を間違えなければ非常に便利です。
大切なのは、キャンペーンに合わせて契約するのではなく、自分に合った契約に利用できるキャンペーンだけを活用することです。
この章では、格安SIMの乗り換えキャンペーンを利用するときに確認したいポイントと、本当の意味でお得に乗り換えるための考え方を解説していきます。
まずはキャンペーンなしでも乗り換える価値があるか確認する
魅力的なキャンペーンを見つけると、すぐに申し込みたくなることがあります。
しかし、その前に一度考えてみましょう。
「このキャンペーンがなくても、この格安SIMを選びたいか?」
ここが重要です。
たとえば、20,000円相当のポイント還元があったとしても、
- 必要なデータ容量がない
- 通信速度が自分に合わない
- 通話オプションが割高
- サポートが不十分
というサービスなら、長期間利用すると不満が出る可能性があります。
通信契約は一度申し込んで終わりではありません。
毎月使い続けるものです。
キャンペーンで最初に得をしても、月額料金が毎月500円高ければ、数年間ではその差が大きくなります。
まず通常条件で自分に合う格安SIMを選び、そのあとでキャンペーンを確認する。
この順番なら、特典につられて失敗する可能性を減らせます。
乗り換えキャンペーンの対象条件を確認する
格安SIMのキャンペーンでは、誰でも同じ特典を受けられるとは限りません。
キャンペーンによって対象条件が細かく設定されていることがあります。
たとえば、
- 他社からの乗り換えであること
- 新規契約であること
- 対象の料金プランへ加入すること
- 指定の申し込みページを利用すること
- 一定期間契約を継続すること
- 対象端末を同時購入すること
などです。
特に注意したいのが、「最大」という表示です。
最大20,000円相当の還元でも、自分の契約条件では5,000円相当しか対象にならないこともあります。
申し込み前には、広告の大きな数字だけを見るのではなく、対象条件の詳細まで確認しましょう。
自分の場合はいくら受け取れるのかを計算してから申し込むことが大切です。
ポイント還元は受け取り時期まで確認する
キャンペーンで特に見落としやすいのが、ポイントや特典を受け取るタイミングです。
契約した直後にもらえる場合もあれば、数か月後に受け取り手続きが必要になる場合もあります。
たとえば、
「契約から6か月後に案内メールが届き、期限内に手続きをすればポイント付与」
というキャンペーンだったとします。
半年後にそのことを忘れてしまえば、せっかく条件を満たしていても特典を受け取れない可能性があります。
そこで、キャンペーンを利用するときは、
- 特典が付与される時期
- 自分で手続きが必要か
- 案内がどこに届くのか
- 受け取り期限はいつまでか
を確認しておきましょう。
スマートフォンのカレンダーへ予定を登録しておくのもおすすめです。
キャンペーンは「申し込んだら終わり」ではなく、「特典を受け取るまで」が一連の手続きです。
不要なオプション加入には注意する
キャンペーンによっては、指定されたオプションへ加入すると還元額が増えることがあります。
たとえば、
「対象オプション加入で追加5,000ポイント」
というような内容です。
お得に見えますが、そのオプション自体に毎月料金がかかる場合は注意が必要です。
月額1,000円のオプションを6か月利用することが条件なら、支払額は6,000円です。
追加でもらえるポイントが5,000円相当なら、ポイントだけを目的に加入した場合、支払額のほうが大きくなります。
もちろん、そのオプションをもともと使いたかったのであれば問題ありません。
大切なのは、
「還元を増やすためだけに、使わないサービスへ加入しないこと」
です。
無料期間があるオプションでも、期間終了後に有料へ切り替わる場合があります。
利用しないなら、解約時期まで確認しておきましょう。
端末セットキャンペーンは端末の本当の価格を見る
格安SIMへの乗り換えと同時にスマートフォンを購入する場合、端末割引キャンペーンを利用できることがあります。
数万円のスマートフォンが大幅に値引きされていれば、非常に魅力的です。
ただし、端末セットキャンペーンを利用するときは、
- 本当にその端末が必要か
- 他店で購入した場合はいくらか
- 通信契約を含めた総額はいくらか
- 一定期間の利用条件がないか
を確認しましょう。
今使っているスマートフォンが問題なく使えるのであれば、端末を新しく購入しないことが最も安い場合もあります。
たとえば30,000円の端末が20,000円に割引されていても、必要のない端末を購入すれば20,000円の支出です。
「10,000円得した」ではなく、「20,000円使った」と見る視点も必要です。
欲しかった端末を安く買えるならキャンペーンは有効ですが、割引されているという理由だけで買う必要はありません。
家族で乗り換える場合は回線ごとの特典を確認する
家族全員で格安SIMへ変更する場合は、一人分だけでなく家族全体でキャンペーンを確認すると、節約効果が大きくなることがあります。
たとえば、1回線につき5,000円相当の特典があり、家族4人全員が対象なら、
5,000円 × 4回線 = 20,000円相当
になります。
ただし、キャンペーンによっては、
- 1人1回まで
- 同一名義では1回線だけ
- 家族紹介制度との併用不可
- 同一住所でも対象条件が異なる
といった制限が設定されている場合があります。
そのため、家族で申し込むときには、回線ごとの条件を確認しましょう。
また、全員を一気に乗り換えなくても、キャンペーンの条件や手続きの負担を考えて、順番に変更する方法もあります。
家族の場合は、一人あたりの特典より家族全体の支払額と還元額で判断することがポイントです。
キャンペーンのために乗り換えを繰り返しすぎない
乗り換えキャンペーンがお得だからといって、短期間で通信会社を何度も変更するのはおすすめできません。
通信会社を変更するたびに、
- 申し込み
- 本人確認
- MNP手続き
- SIMやeSIMの設定
- 各種サービスの確認
などの手間が発生します。
さらにキャンペーンには、過去に利用した人が対象外になるなどの条件が設定されている場合もあります。
数千円の還元を得るために頻繁に乗り換え、そのたびに時間を使うのであれば、本当に得なのか考える必要があります。
通信費節約では、「最大限ポイントを集めること」より「安い料金を長期間維持すること」のほうが重要です。
良い料金プランを見つけたら、しばらく利用しながら定期的に見直す程度でも十分でしょう。
まとめ
格安SIMのキャンペーンを上手に活用すれば、乗り換え時の初期費用や端末購入費などを抑えられる可能性があります。
ただし、キャンペーンを利用するときは、
- キャンペーンなしでも自分に合うサービスか
- 自分が対象条件を満たしているか
- 実際にいくら還元されるか
- いつ、どのように特典を受け取るのか
- 不要なオプション加入が必要ではないか
- 端末を本当に購入する必要があるか
を確認しておきましょう。
キャンペーンは、上手に使えば乗り換えの背中を押してくれる便利な特典です。
しかし、特典に合わせて不要な契約を増やしてしまえば、節約とは逆方向に進んでしまいます。
自分に合った格安SIMを先に選び、その契約に使えるキャンペーンがあれば利用する。
この順番が最も失敗しにくい方法です。
目先の数千円や数万円だけではなく、その後毎月支払う料金まで含めて考えれば、本当にお得な乗り換えができます。
そして次に知っておきたいのが、格安SIMで実際に起こりやすい失敗です。
次章では、「安い」という理由だけで乗り換えて後悔しないために、格安SIM選びでよくある失敗例とその防ぎ方を詳しく解説していきます。

